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雨音のする画廊

今日の絵葉書:絵になるひとたち



気がつけばもう12月も半ばを過ぎました。

このごろの寒さといったら、
年末年始の休みも終わり、日常が戻ってきてしばらくした頃のあの静かな厳寒、
あれに近いものがありますね。



それはそうと、以前から筆者のお気に入りだった「Teachers」というスコッチウイスキーが、なんでだか品薄なんですよ(( ノД`)
そういえば最近ラベルがすっきりお洒落になって、CMもやってたっぽいし…

代わりに「Ancient Clan」(エンシェント・クラン)を買ってきました。
ちなみにどちらも1000円くらいで買える、お手頃で優秀なブレンデッド・スコッチです。
しかしこちらもラベルがリニューアルされてる…これも品薄になったりしないかしら…|ω・`)






さて本題、今日の絵葉書です。




「絵になるひと」という言いかたがある。


似たような表現として、以前にもとりあげた「雰囲気のあるひと」というのがあって、
あれもじつに定義しにくい表現だけれど、
「絵になる」というのは筆者の職業柄、もう少し実感の濃い言いかただと思っている。


思うに、
「絵になる」というのは、
その人を見た瞬間に、もう自分の頭のなかではある画が出来はじめる、というようなことではないだろうか。


絵画、写真、映像、あるいは音楽、
表現のジャンルはなんであっても、とにかく脳内では「描けている」。


…ただ、それをちゃんと出力するのが難しいだけなのである。




筆者にとって人物画は専門外で、正規の訓練を受けたこともないから下手だし、そもそもあまりひとの姿態に興味がない。


それなのに「絵になる」と思わされてしまうひとたち、
それはミュージシャンである。


撮られたり描かれたりすることをまるで意識せず、音を出すことに集中している様子、
各々の身体と楽器とのかかわり…

普通に暮らしているぶんにはまず見せないような姿かたちがそこにある。



もちろん、その演奏が好きなひとのライブに行くわけだけれど、
目は、耳とは別に「絵になる」姿を探しているようなのだ。




最近出会った、そういうかたがこちら。




img114-2.jpg





石川武司さん(p)


見ての通り…ではなくて、こんないい加減なイラスト以上のイケメンなのだけれど、
私がひっかかったのはそこではない。

おそらく使い過ぎなのであろう右手をカバーするために、
片方だけ手袋をして、見たことのないような指づかいで、
じつに華やかな演奏を繰り広げられたのだった。


ご本人にとっては無論、なんの気遣いもなく両手を使えるほうが良いにきまっているのだが、
不謹慎なことに、今のそのアシンメトリーな姿形こそが「絵になる」と思えてしまったのである。





<ここでちょっと画材の話>


これを描くときに、こないだ買った、
プラチナの「ブランセピア文字用」というインクを初めて試してみた。

セピアのインクは耐光性が低いらしいのだが、これは顔料インクなのでその点安心だ。
私は万年筆でなくつけペンで使うので、詰まりは気にしなくてもいいし、
描き味も滑らかで問題ないし、色味も好みだし、とてもいいですこれ。

万年筆だと、ちょっとメンテナンスに気を遣うことになるだろうけれど、
コンバーター用のリザーバーが付いてるので便利だと思いますよ!






…さて、
長年そういう目線でライブに出掛けていると、
いろんなひとを描きたいと思いながらも、「絵になる常連さん」が存在するようになる。


そのうちのお一人は、
先回のマルシェの記事にもご登場いただいたギタリスト筒井さんである。





img063 (3)





これは二年前に描いたもの。
このライブは、演奏者の近くではあるが「斜め後ろ」、という微妙な席で聴くことになった。

しかし、そういう変な角度から描いたとしても、このひとは絵になる、という妙な確信があったのを覚えている。



このときのヴォーカルは阪井楊子さん。
ライブハウスでなく居酒屋、というアウェイな雰囲気のなかでも、
明るいおしゃべりでぐっと掴んでおいて、聴かせるところはたっぷりと聴かせる、という魅力的なかただった。

(むろん画的には「聴かせている」ところを選ぶことになる)







音で表現する、音で魅了したいと思っているアーティストたちを、
絵になるとかなんとか言って勝手にモデルにする(しかもうまくはない)絵描きを、彼らはどう思うのだろうか。


そう書いておいてなんだが、正直どう思われようが構わない。





もちろん描かないでほしいと言われれば描かないし、
描いてもウェブ上で公開しないほうがいいと思えばしないのだけれど、


そのときに自分が「『絵になる』と思った」ということ、

…それはけっして取り消せないのだ。


























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  1. 2017/12/17(日) 21:31:49|

プロフィール

猫足

Author:猫足
京都生まれ、本業は工芸デザイン。
なのに趣味も絵。われながら不健康だと思います。


〔筆者近況〕

夜間によく吠えてうるさかった近所の犬が、
しばらく屋内にしまわれていたのだが、
最近、外の犬小屋に戻ってきた。

彼は、このひと夏で何か学習したのだろうか。


しばらく観察します。

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