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雨音のする画廊

ハード・バップの夜、あと燻し銀について少々



ただいま、わりとしっかり雨が降っていて、
こんな夜にはジャズも落語もラジオも聴きません。
雨音だけでじゅうぶん。

今の住居は3階なので、少しくらいの雨ではいい感じの音が聴こえない。
もっとも、どこかに災害を起こすような豪雨では気楽に聴いてなどいられないのだけど…





さて、先日、おなじみ三条御幸町のle club jazzでまたスケッチをしてきた。
この日は、唐口一之氏(tp)を迎えて、「本格派ハード・バップ」!(ピアノ角田さん談)




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▲左から、宮野友巳氏(b)、塩入基弘氏(ds)、唐口一之氏(tp)



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▲ルクラブといえばこのかた。角田浩氏(p)



ジャズ、だけでなくいろいろなパフォーマンスの形容として「いぶし銀」という言葉が使われるが、
私は仕事上、「銀をいぶす」ことがある。

正確にいうと、純銀→硫化銀への変化を強制的に起こすということ。
(注;銀の硫化は空気中でほっといても起こりますが、表現としての渋みを強く出すために、そういう操作をします)
どうやってって、
…それは秘密です(というほどのこともないがまあ一応勤め人として)。



銀はほんとに美しい金属で、
似てはいるがより高価なプラチナの、重たい、ぬめりのある光沢よりずっと上品だ(と、個人的に思う)。
しかしその純銀の色でさえ、絵のなかでは生々しく、ぎらぎらと感じられることがあるのだ。

そのへんの日本人の美意識については、やっぱり「陰翳礼賛」(谷崎潤一郎の名著。すごく面白いとは思うが、筆者はこのひとのねっとりした文章が苦手である)を参照されたし。


いつまでたってもポップな絵、可愛い絵の描けない私には、
いぶし銀を使う表現がなんだかぴったりくる。

ダメ絵描きの私とは違ってこの日のメンバーの方々は、きっとどんな感じの演奏でもお出来になるのだけれど、
当夜はいぶし銀のカルテット。すごく耳にはまりました。





ラストセットにリクエストの時間があって、私は「No Problem」をお願いしたのだが、
…そりゃもう、渋かっこよかったですよ。




DSCN1578_20150519005329adc.jpg




こういうスケッチをしていて一番面白いのは、
ある程度描きこんでおいて、ハイライトを入れる瞬間である。
(オイルパステルのホワイトを使っています)
上の部分だと、トランペットの光沢の部分なんかがわかりやすい。
うまく入ると、粗雑なスケッチに、いきなり光が宿る。
(うまく入らないと、意味不明の白まだらになります)


写真の世界ではどうかわからないが、
このコントラストが強いほど、「ジャズっぽさ」は増しやしないか。

そんなことを考えています。




DSCN1575.jpg
▲角田氏を無理やりフレームインしているというのはここだけの話ですよ





ところで、少し前にもご登場いただいた塩入さんは、変幻自在のドラマーにして折り紙名人
(そのときの記事)

その時点でじゅうぶん不思議なのだが、
帰り際にお互いのブログを紹介しあい、後で読ませて頂いて私は小一時間笑いました。

ちょっと古い記事のようだったけれど、
今でもおもしろ料理(勝手にそう思った)をなさっているのだろうか。
ますます謎が深まったが、
またどこかで素敵な演奏聴かせてくださいね。







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  1. 2015/05/19(火) 00:55:45|

プロフィール

猫足

Author:猫足
京都生まれ、本業は工芸デザイン。
なのに趣味も絵。われながら不健康だと思います。


〔筆者近況〕

夜間によく吠えてうるさかった近所の犬が、
しばらく屋内にしまわれていたのだが、
最近、外の犬小屋に戻ってきた。

彼は、このひと夏で何か学習したのだろうか。


しばらく観察します。

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