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雨音のする画廊

「雰囲気」を描く



「雰囲気のある人」という言い方がある。

「雰囲気のある街なみ」、「雰囲気のある建物」だったら分かるのだけれど、
「人」の場合はどういう意味なんだろうと思ってちょっと調べてみたら、これが面白かった。


大体において、これは褒め言葉と受け取っていいらしい。
のだが、
ニュアンスはひとによってかなり違うようなのだ。




DSCN1086.jpg
▲雰囲気のある建築(奥野ビル、銀座)



「綺麗」「かわいい」(女性の場合)、などよりも格上の賛辞だと思うひともいれば、
ちょっと変わってる人に対して、ストレートには褒めづらい場合…の便利な言い方だと思うひともいる。

個性をしっかり持っていて、しかもすぐに把握しきれないような深みを感じるひとをそう呼びたくなる、という方もいて、
これにはなるほど、と思わされました。



しかしどう解釈しようと、
ひとの「雰囲気」を言葉で説明するのが難しいのは同じなようだった。


そういえば、「佇まい」という素敵な日本語もありますね。





ところで、私は仕事でひとを描く必要がほとんど無いにもかかわらず、
趣味で、ジャズ・ミュージシャンの方々を描かせてもらうのが好きだ。


しかし私は、
あちこちの絵画教室で開かれている、モデルを描くイベントには参加したことがない。
そのモデルが舞妓さんであろうと、または何か着ていようといまいと、
描かれるためにポーズをとっている人物を描くことには、あまり興味を持てないのだ。

対して、演奏したり歌ったりされている最中の彼ら、彼女たちは、
撮られたり描かれたりすることを意識せず、
その時に可能な最高の音を出すことに集中している。

その姿が魅力的で、「雰囲気」に溢れていて、つい無作法を承知で描かせていただく、ということになる。



(それにしても、ヌードデッサンをやっていないのはやっぱりハンデです。
人体の動き方を把握するにはそれしかない)


そういうわけで、人を描く基礎が全く出来ていない私は、
とにかく、描きたいとおもったミュージシャンの方々の雰囲気を捕まえるしかないのである。





前置きが長くなったけれど、
今回のモデルは、ご存じ、ait guitar trioの浅沼毅一氏にお願いしました。



img045.jpg



…浅沼さんなら、
時々立ち上がって披露される、あの華麗なギタープレイをこそ描くべきだろうと思われるかたもいらっしゃるだろう。


でも私にとっては、
「星と砂漠」や「Under The Sky」、「Lluvia(=スペイン語、雨)」といった、
聴いていると次々と風景が思い浮かぶ、映像的な曲を書くかた、というイメージが一番に来るのだ。

満天の星がきらきらと輝き、
あるいは雨の音と匂いに包まれる。
そういう美しい曲を丁寧に演奏していらっしゃるときの雰囲気が出ればいいなあ、と思っている。




それにしても綺麗なギターですね。
先日のライブでまじまじと拝見してきたが、
ネックの部分にイルカの形の象嵌がいくつも施されているのだ。

だいたいが普段、アコースティックの楽器を描いているので、青いというのはまずありません。
描いていて楽しかった(笑)



この「イルカちゃん(←愛称)」を手に、これからも素敵な音楽を作り出してください!





浅沼さん






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  1. 2014/12/15(月) 00:22:09|

プロフィール

猫足

Author:猫足
京都生まれ、本業は工芸デザイン。
なのに趣味も絵。われながら不健康だと思います。


〔筆者近況〕

よく乗るバスが某女子大を通るので、
そこの学生のファッションを観るのが面白い。

夏の終わりからファーの帽子を被っているかと思うと、
秋が深まっても素足に短いソックスを履いている。

ああ、
外気温に左右されないのが若さというものだ。
…としみじみ思う傍観者です。

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