ずいぶん更新をさぼってしまいました。
晩秋は、一年でもっとも美しい季節。
…だと私は思っているのだが、
仕事が忙しい時期に入り、毎年なにか堪能し損ねたという感じとともに過ぎてしまう季節でもある。
ところで、気温が下がってくると、俄然おなかがすきますよね。
毎晩、野菜は必ず食べたいので、サラダより量が摂れる温野菜をしょっちゅう作るのだが、
ごはんでなくお酒に合わせるときは、
オリーブオイルをかけていただきます。
ん~いい香り…♪
この「オリーブオイルがけ」、
もうすっかり日本人の食卓に浸透したように思うのだが(なんせ私の実家でもやっている)、
私が中学生くらいの頃はそうではなかったはずだ。
まんが「美味しんぼ」がまだ面白かったころで、
古本屋で仕入れてきた単行本を家中で回し読みしていた(笑)。
ずいぶん古い回だと思うが、やたら印象に残っている話があって、
(しかしうろ覚え。間違っていたらすみません)
ギリシャから招いたオペラ歌手が、不調におちいり歌えなくなる。
いろいろもてなして励まそうとするが、彼女は受け付けない。
そこで山岡さん、街中でギリシャ人が経営する酒場に行き、あるものを手に入れる。
それは彼女の故郷、ミコノス島産の鮮烈な香りのオリーブオイル。
野菜サラダや焼き魚にたっぷりかけてすすめると、
みるみるオペラ歌手は元気を取り戻し、素晴らしい歌声を披露する…。
そのころ、オリーブオイルをそういうふうに使うというのには全然馴染みがなく、
これはどういう味なのだろうかと不思議に思った記憶があ…
いや、あんまりないのだが、この話を妙に覚えているというのはそういうことなのだろう。
普通に、ヴァージンオリーブオイルを食材にかけて食べるようになった今でも、
漫画のなかで「日本人にはやや香りがキツすぎる」という風に描かれていたミコノス島産とはどんなのだろう。
…と、ときどき思い出すのだ。
いつか手に入ったら、
やっぱりあの漫画みたいに、かけ過ぎなくらいにたっぷり注いで試してみよう、と思ってます。
今日の絵葉書は、落葉。
これは何枚か印刷もしたのだが、
切手を貼ってお届けできないかたには、画面上で、季節のご挨拶を。
風邪をひかないよう、気をつけてお過ごしくださいね。
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- 2014/11/25(火) 01:03:21|
- 絵
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11月3日、
祇園・歌舞練場で開かれた
「洛趣会」に行ってきた。
「千總」「ゑり善」「宮脇賣扇庵」「松榮堂」「たち吉」「一保堂」…、
京都の老舗中の老舗が一堂に会して、
自慢の品を披露するという催しで、
天狗のイラストと共に、
「売り申さず、お褒めくだされ」というのが伝統のキャッチコピーである。
これは招待制の催しで、
私自身はお招きいただける上得意でもなんでもないのだが、
つてがあって行かせてもらったので、
「もぐり込んだ」と言うほうが正確である。
受付を済ませるときに、
お茶席の券とお蕎麦の券が頂ける。
そうして各ブースを見てまわるわけだが、
各社の担当者のほかに、社長さん自ら羽織袴姿でいらっしゃったり、
お客さんのほうも素敵な和装のかたが大勢いらしたり、
そういう方々がお辞儀を交わして和やかに挨拶されていたりして、
普通の展示会とはずいぶん雰囲気が違うのだ。
「売り申さず」ではあるけれど、
この日にウチの今年最高の品を見せましょう、という気合いが伝わってくる。
私などはどうしても、顧客ではなく職人としての目線になるのだが、
老舗の伝統という重いものを背負いつつ、なお新しいものを生み出そうとする方々のお仕事に、
背筋の伸びるような気持ちになった。
▲歌舞練場二階からの眺め
ちょっと時間が遅かったのでもうお茶席は終わっていて、
「とらや」さんの和菓子が入った紙袋を頂いた。
でもまだお蕎麦のほうは終わっていなかったので、
「尾張屋」さんの美味しい出汁のかかった蕎麦を味わってきました。
ハーフサイズ、というような量もちょうど良く、
なにより肌寒い日にこういう温かいもののサービスが嬉しい。
老舗のプライドと重圧をひしひしと感じ、
京都でものづくりに携わる者として、良い刺激をいただきました。
そのあとは徒歩で河原町五条へ、
今年1年ですっかりお馴染みになった
GalleryMainにお邪魔して、
和紙にプリントした素敵な写真作品を拝見した。
期せずして「文化の日」らしく過ごした一日、
来年に向けて忙しい時期を迎える11月に、
なにか「やる気」を補給できたような気がする。
見たものをすぐに応用しようというようなさもしい了見は持たないようにしているけれど、
ものづくりの推進力、
京都という街は、そういう気持ちを刺激するものごとに事欠かないところである。
さあ、いいものを創ろう。
創業何百年というプレッシャーが無いぶん、
もっと気楽に、もっと自由にできるはずなのだ。
- 2014/11/07(金) 23:35:57|
- 京都
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今日の絵葉書は、
似てなくて大変申し訳ないのですが
中崎あきこさん(vo)。
いつもお洒落な中崎さん、
私は直にお会いするより先にブログを拝見していたのだけれど、
いざ紹介していただくと、写真で想像していたよりはるかに小柄なかただった。
先日お会いしたときにもそんな話になったのだが、
私、小柄な美人が大好きなんでして(笑)
「美人」もまあムリだが、「小柄」にはなろうたってなれないのだから、
(筆者は165cm)、
二重の壁を前にしてはもう羨ましくも妬ましくもなく、
ただもう「かわいいな~」って鑑賞するだけですよ(笑)
バラードのときの雰囲気が出ればいいなあと思ったのだが、
ファンの皆さんすみません。こんどはもっとちゃんと描きます…
余談だが、
中崎さんのほうでは、直接お会いするまで私のことを男性だと思っていらしたらしい。
むむ~、やっぱりもうちょっと可愛いイラストも描けるようになろうかな…
いや、
無理をするのはやめましょう(笑)
- 2014/11/04(火) 00:29:42|
- 絵
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