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雨音のする画廊

雨音のする画廊より、ひっそりとお知らせ。 〈2022.10.30 New!〉





作品2-5
▲「月光Ⅰ」  アクリル絵具、インク、本銀箔




長らく、不定期更新で、抜き足差し足続けてまいりました当画廊ですが、
このたび、
ひっそりとウェブの片隅にオープン致しました。


よろしければ、お立ち寄りくださいませ。


ハンドメイドマーケットプレイスCreema 「雨音のする画廊」


いい ちいさな ものづくり iichi 「雨音のする画廊」



なかなか個人的な制作時間がとれない状況ではありますが、
私が考える「静かなもの」をこっそり展示していきたいと思っています。





2022.10.30〈新作upのお知らせ〉


来週はじめにupする予定です。



DSCN2920 標本Ⅰ
▲「標本Ⅰ」






DSCN2911 月光Ⅲ
▲「月光Ⅲ」




…なんと芸がないタイトルだろうか(^^;)


だけど、わざわざ洒落た名前をつけるような物でもない気がする。
ひっそりとあってもいい、と思うものを作っているだけだから。



よろしければご覧くださいませ。



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  1. 2022/03/21(月) 21:21:32|

上ル下ルⅡ  京都府庁旧本館

  


とにかくめんどくさくてドラマというものをほとんど観ないのだけれど、
ほぼ唯一の例外が「孤独のグルメ」である。

(あ、テレビは無いので、アマプラかYouTube公式で観てます)


おじさんがごはんたべてるだけなのに、なんでハマっちゃうんでしょうかね(・・?

ここには、料理対決も海原雄山もいっさい出てこないのである。



原作の漫画は読んだことがないけれど、成立してたのがすごい。
さらに、ドラマ化しようと思ったのもすごい。すごいよ、テレ東さん。



…ちなみに現在シーズン10ですおめでとうございます~(^^)/





さて、
3日間の京都モダン建築祭、
最終日の日曜はあいにくの雨模様。


しかし、
天気の良くない日にこそ見てみたい建築があった。


京都府庁旧本館


じつは金曜日に合計2万歩以上(!)歩いていたため、
少し疲れが残っていた、というか足の裏が変になっていた。
それに、天気の悪い日の午前中は、ほぼ確実に喘息の発作に見舞われる(-_-;)



だが午後は動けなくもない、
ならば行こうぞホトトギス。




futyouG.jpg
▲旧議場側から



明治37年竣工、現役で使用されている最古の官公庁建築だ。




futyou-gijou_20221124224222921.jpg
▲荘重な美しさを保つ旧議場



…と、知ったようなことを書いているが、
実際にここを見知ったのはわりと最近のことだ。


なぜかというと、
モダニズム建築好きとはいっても、コテコテの洋館にはさほど興味を持っていなかったからで、
(むろん素敵だとは思うのだけれど)
形態がより単純化されてから、
なんならそこに日本的なデザイン要素が加わるようになってから
の建築にしか、反応しなかったからである。





futyou1 (2)





futyou6_2022120320242963f.jpg
▲雨は小止みになったが、暗い中庭






それにさぁ(←なぜか拗ねている)、
ごりごりの洋館建築はみんなが惜しがって、ちゃんと保存されるんですよ。

対して、
シンプルの極北みたいな真のモダニズム建築は、たいして惜しまれずに消えてしまうことがままあるのだ。



まあ、お金、かかるからなぁ…建築の保存って…(-_-;)





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▲ずっと、天気の良くない日の鈍い光で観たいと思っていた




…そんなわけでずっとノーマークだった府庁旧本館だが、
4年ほど前に、あるきっかけで訪れることになった。


筆者が、ここで被写体をしたのである。





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▲ヴィルヘルム・ハンマースホイの作品のような窓





視線恐怖の気がある私は、写真を撮られるのも大嫌いで、
なんとか避けながら生きてきたのだけれど、
なにがどうしてそうなったのか、
ここでカメラの前に立つことになった。


その写真家のかたは素人目にもたいへんな腕利きでいらっしゃるし、作品もとても好きなのだけれど、
私などを撮って良い画になるわけがない、と思った。



だが、筆者も職業絵師の端くれなので、
見た目に綺麗な対象だけを追うようではダメなのだということくらい分かっている。


写真表現の世界には、
若くもかわいくもないが何かを思わせる―という、
いわば反逆のモデルが必要なこともあるのであろう、

知らんけど(-_-;)





futyouF.jpg
▲正面階段の脇から中庭に出られる




そんなきっかけで、初めてここに足を踏み入れた私は、
いかにも洋館らしい部分はすっ飛ばして、
この建築の持つ静かな翳りそのものに、夢中になってしまった。



おかげで、
撮影のプレッシャーが相当に軽減された気がした。

(だから良い画が撮れたのかというと、それは筆者の関知しないところである)





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▲階段室の光と影がとにかく美しいのも特徴だ






改めてこの日は、公開された室内の造作をもじっくり観ることができて、
往時の京都府下の、一流の職人技を結集した様子を堪能できたのだが、


…やはりこの絵になる建築の真骨頂は、〈回廊〉にあるような気がする。



二階建、中庭を囲むロノ字構造になっている旧本館は、
すべての通路に窓からの採光と、深い奥行きとを持つ。




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▲赤い敷物が華やかだが、人がいなければやはり静かだ





これは天気が良くなかったゆえの成果かもしれない。

特別公開の室内はそれなりに賑わっていたけれど、
私は、本当に観たかった光景を自分のものにすることができたようだ。






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― 誰もいない、何の音もしない、仄暗い回廊




(誰かがいるなら、しばらく待つ)





筆者が(国外で)いちばん好きな画家のふたり、
ジョルジョ・デ・キリコとヴィルヘルム・ハンマースホイ。

両者の作品はどうみても様々の点で違うけれど、
共通して、不穏なまでの静けさをたたえている。



現実において、それに近い(と思える)光景を見ることができるならば、

モダン建築祭のパスポートの使い方が下手だと言われたとしても満足なのだった。


(すぐ近くに平安女学院など、見学できるほかのスポットがあるのに、府庁だけで時間を過ごしてしまった)






…雨がまた降りだしていた。


私は、やはりひと気のない御所ををしばらく散歩して、帰った。




gosyo3.jpg






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▲落葉樹のまわりだけが明るく見える、という発見








  1. 2022/12/03(土) 21:10:04|
  2. 京都

上ル下ルⅠ  京都モダン建築祭




modern-3.jpg
▲筆者の理想が、ここに





日本全国の郵便番号簿というもの、ご覧になったことがあるだろうか。

京都府京都市のページが、異常に厚い。


あれは、京都独特の住所表記のせいなのだ。

「三条御幸町上ル西入ル」のような、
通り名優先の住所表記を、市区町村で分けられた郵便番号に対応させなければならないのである。


とはいえこれは、とても便利な表記でもあって、
街中では、x軸とy軸とを正しく移動すれば、知らない目的地にも容易にたどり着けるのだ。



このところ不安定な体調の隙を伺いつつ(笑)、
ずいぶん京都をあちこち(文字通り)歩いているので、そのお話をしようと思う。



まずは京都モダン建築祭(11月11日~13日)から。


京都にいまも残る〈モダン建築〉がいっせいに扉を開く3日間。

気になってはいても普段は立ち入れないところも多くあって、
(平日金曜に休みを取って行ったにもかかわらず)想像以上の人出だった。


京都市役所庁舎のようにキャパが大きければ問題ないが、
オペレーションがうまくいかずに受付を停止したところもあったようである。


※麩屋町通の革島医院など。残念。




そんな中で、初日に巡ることができたスポットのなかで、もっとも感動したところに絞ってご紹介したい。




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▲旧寺江家、住宅店舗及び主屋




新町通に面する建築だが、
ごりごりの洋館風でなく、簡素で直線的なデザインである。

そして私が最も心惹かれるのはこのあたりのモダニズム建築なのだ。



パスポートを見せて入ると、まず目を惹くのはやはり通り庭




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▲京都の町屋に特徴的な空間で、おくどさん(かまど)が据えられている




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▲季節ごとにしつらえも替えておられるのだろう



奥庭に面したお部屋では、
お茶の稽古をされていた。



okeiko_202211131834418ab.jpg
▲和やかな中にも緊張感



オーナー様曰く、〈使っていただいてこそ建物は生きる〉

ほんとにそうだと思う。



こうした純和風の部分に隣接して、モダニズムがなんの違和感もなく、静かに取り入れられているのだ。




shitunai1.jpg
▲最初の画像の、坪庭の左手の空間



装飾のない窓や引き戸の桟、
そして天井の白い格子が、静かに美しいリズムを生み出している。



さらに、奥に見える細い柱。

私はこういう細い円柱が流行ったころの建築(だいたい1930年代から)が、
好きで好きで仕方がないのである。





shitunai2.jpg
▲新しいキッチンユニットが、見事に調和している



建築雑誌が取材に来そうだし、すでに来ているのかもしれないし、
来なきゃおかしいレベルの、じつに美しいリノベーションだ。



表に面したこの空間が、昔は呉服の商店部分だったという。




私があまりにもじっくり見ていて心の声がだだ漏れになっていたのか、
モダン建築祭スタッフのバッジをつけたかたが声をかけてくださって、
それはここのご当主であった。



元の建築が素敵であることはもちろん、
今もそれが上手に生かされていることに、とても感動した。
…と、生来の口下手を強いて、思ったそのままをお話しした。



それで、この建物についてのお話をさらに伺い、
大きな声では言えないが、
立ち入り禁止になっているところをも、少し見せていただいた。

(当然ながら撮影は遠慮しました)





保存するということ、
願うだけなら簡単だが、
並々ならぬ決意が必要であることを、あらためて知ることができた。






それにしても、この静かな佇まいの美しさはどうだろう。


…どんな建物でも望めるとしたら、
私はこういうところに住んで、
雨の日の坪庭を、ただ眺めていたい。






モダン建築祭、ここだけで終わってもいいくらいに素敵な体験だったのだが、
じつは最終日、日曜の午後にもつい出かけている(^_^;)


それはまた次回に。





  1. 2022/11/15(火) 22:31:49|
  2. 京都

深まる秋の香り



身近にまた感染者が出て、
しかも中等症で入院となったため、なにかと気忙しい一週間を過ごした。

(幸い経過は順調で、退院できました)


皆さま、ご無事でしょうか…?




10月に入っても暑い日がしばらく続いたけれど、
季節は着実に進んでいるなぁと感じるのは、やはり夕暮れの時間。



IMG_20220921_182149 (1)
▲普通の交差点も、なんだか妙に映えるし



それでも昼の日射しはまだなかなかに強いけれど、
空気は爽やかに澄んで、

〈あの酷暑を生き延びて今がある…〉
などと、つい感慨にふけりそうになる(´ー`)




秋はまた、買い物欲が刺激される季節でもありますね~…

しかしできるだけモノを増やしたくない筆者は、
まず香りを替えてみることにした。




IMG_20221019_092320 (1)




日本のフレグランスメーカー、武蔵野ワークスの「樹海」という香りだ。



樹海といえば国内では富士山麓のあのへんだが、
まさにそこに分布する〈コメツガ針葉樹林〉がモチーフになっているという。

(その葉を揉むとグレープフルーツのような香りがするらしい!)


で、この香水をひと吹きすると、
まず新鮮な柑橘がぱっと香り立ち、森林の爽やかな、かつ落ち着いた香りがそこに絡まり、
最後にはムスクがじわっと残る、という経過をたどる。


そういうわけでこれはどちらかというとメンズ香水の扱いになるだろうけれど、
武蔵野ワークスさんも、そして私も、
そんなことはどっちだっていいのである。


ひとによっては夏に最適とされているけれど、
爽やかさの底に沈殿した温かさ、というのが、
私には秋冬にぴったりの香りに思えてならない。



海外のブランドに比べて〈淡い〉のが武蔵野ワークスの特徴なのだが、
その中ではどちらかというと残りやすい香りのような気がするので、
筆者は着替えるときに、服で隠れる腰のあたりに付けています。


そうすると、ふと動いたときに、襟元からまず自分にふわりと香ってくるので、
まわりにそれほど香らせずに楽しむことができますよ(^^)





さて、
秋の香りといえば金木犀だけれど、
もうほとんど散ってしまいましたね。



しかし、
あれほどの香りは、必ずなにかの記憶を連れてくるものだ。


私も、固定された〈金木犀の記憶〉を持っていたのだが、
それをまるっと塗り替えるようなことが最近あった。



そのお話はまた次回(^^)/

皆さま、どうぞお元気で。







  1. 2022/10/30(日) 20:37:35|
  2. 未分類

画材を試せる日



季節が進みましたね。
皆さまお変わりありませんでしょうか?



さあ、一年で最も美しい季節(←個人的見解)のはじまりですよ…(^^)/




さて、先月の最終日曜日(この日はまだ暑かった)、

疲れが溜まっていてなにもしたくない気分だったけれど、
午後から重い腰を上げた。


お馴染みの老舗画材店、河原町五条の画箋堂本店のイベントだったから!


少し前から、時々、単なるセールではなく〈水彩フェア〉が開催されるようになったのだ。


お店の前にテントが張られて、
そこでいろいろなメーカーの透明水彩絵具、水彩用紙、水彩筆が試せる。
…という、静かに楽しすぎる祭りなのである(*´▽`*)


このごろ透明水彩界を賑わせている分離色も、お試しし放題。


そして、水彩画では何より重要な水彩高級紙のサンプルもたくさん揃っている。
絵具や筆がいくら良くても、紙が表現に合っていなければ絶対に生きてこないのが透明水彩なのだ。



…しかし、早くも空っぽになっている紙がいくつもある。



ハンター
▲紙ハンターが出没するらしい




さっきも書いたが、水彩専用紙こそ影の主役であり、
いいものはなかなかにお値段が張るのである。

とはいえ、試してみなければ、描き味はわからない。


…というわけで豊富に用意していただいているわけだが、
彼ら紙ハンターのせいで、サンプルは一枚ずつ。と明記されるように…

いい大人が、全くよぉ…(-_-;)




それはさておいて、いくつかある椅子に腰を下ろし、
まだ見ぬ紙と絵具の組み合わせ、そして筆を試してみる。


ここしばらく流行りの〈分離色〉とは、
塗ったあとに2色以上の色が現れるもので、
水分たっぷりにすると効果が出やすい。


私は使ったことのないシュミンケホラダム(ドイツ)のスーパーグラニュレーティングシリーズを含め、数種類の水彩絵の具を試させてもらった。



分離色
▲鮮やかな分離を見てつい興奮したが、スタッフさんのせりふに注目




日本の画材メーカー・クサカベさんも「10年前ならクレーム対象だった」と言ったそう。


そりゃそうだ、
筆者だって、
本職の絵師兼染色屋としてならば、こんな不安定な色はちょっと困ってしまう。




でも、1点限りの自由な制作用としてなら差し支えないし、
むしろこの予測しきれなさが面白いんですなぁ(*´▽`*)






ゆったりと午後のひとときを過ごさせていただいて、
この日は、試用で具合の良かった筆2種類と、その他必要な画材を購入した。


(シュミンケは、やっぱり高いので今回は見送りました…)




筆者にもそれなりに事情があって、欲しいものを何でも買えるわけではないし、
コロナ禍がなかなか収束しない現在、かなり多くの人がそうなのだろう。


でも画材店に来る者のわくわくする気持ち
たぶん、これは本人にとってほかのどんな買い物のときよりも大きいだろうと思う。



…これ、
きっと楽器屋さんやカメラ屋さんでもそうなのでしょうね。




お会計の桁が一つ二つ、なんなら三つ違うかもしれないとはいえ、
友人知人の音楽家、写真家たちの気持ちが少しわかる気がした、週末でした(´ー`)











  1. 2022/10/12(水) 23:30:58|
  2. 京都
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プロフィール

猫足

Author:猫足
京都生まれ、本業は工芸デザイン。
なのに趣味も絵。われながら不健康だと思います。


〔筆者近況〕

最近の楽しみは、
シャワーを浴びる前に、ユーカリのオイルを数滴たらしておくことです。

強烈な芳香が蒸気とともに立ちのぼり、
大変にすっきりします(^^)/


普通のメントール配合では物足りない爽快ジャンキーの皆さま、
ユーカリオイルはおすすめです。

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